彫刻 木造秘鍵大師坐像 一躯 遍照寺蔵
昭和56年3月2日に一宮市指定文化財に指定された、遍照寺蔵の 彫刻 木造秘鍵大師坐像は、遍照寺の稲荷堂に安置されています。
右手に剣を持ち、左手に数珠を持って座る特殊な姿をした弘法大師像である。この姿は、大師が般若心経秘鍵を講義することを象徴するものという。制作は、鎌倉末期から室町初期のころと推定され、秘鍵大師としては古いものの1つである。昭和22年4月21日和歌山県高野山常喜院からここへ移された。
大きな眉、玉眼の大きな目、意志の強さを示す二重あご。左肩近くに結びつけた袈裟を着用し、腹部に裳の先端が見える。光背は二重円光。頭光の外縁部には雲文を、内縁部には花弁を表し、身光の外縁部には唐草文を表す。これらの文様は、緑青や朱で彩色される。
像高 42.5センチ
一宮教育委員会